2009年10月9日金曜日

人間中心設計特論2回目

今回は先生のこれまでの経歴と経験をもとにした考えを軸に、ポール・ランドとリチャード・サッパーのデザイン手法の概念を学びました。

ざっとまとめると、

1)デザイナーとしてのオリジナリティの出し方についての話。

80%のデザイナーが個性を持たないデザイナーでは?という衝撃的な話から、「ではどういう風に個性を出してゆけば良いか」と言う話題に。

デザインだけじゃなく、たまたま手に入れた技能や、全くかけ離れたものへの興味など、他分野の重なり合いがオリジナリティにつながるのではないか?という先生の考えを聞き、その上で、先生の個性は「プロダクトデザイナーとグラフィックデザイナー」という重なり合いや、「小さい国内の企業での泥臭い経験と世界を股にかけた大企業での先鋭的な経験」という重なり合いなど、様々な可能性があるということがわかった。



2)形とコンテンツの話。

ポール・ランドとリチャード・サッパーというIBMのコンサルタントをやっていた二人のデザイナーから学んだデザイン手法の話。

モノのデザインで考えるべき点は2つあって、一つはデザイン対象物が「いつ、どこで、どんな状況で、誰に使われるか」などのコンテンツと、もう一つは「カタチの美しさや新しさ、珍しさ」などのカタチそのものの魅力である、という先生の考えを教わった。

そして、コンテンツに対してはヒューマン・センタード・デザインなど論理的な手法でアプローチをし、カタチに対してはデザイナーの中に溜め込んだ魅力的な形のmethodや、持ち得るセンスでアプローチすることが望ましいこともわかった。


3)デザイン手法の事例

2)のカタチとコンテンツの延長として、具体的にどういった手法を用いて二人がデザインをしていたかという話を聞いた。

カタチの美しさには二種類あって一つはどれだけ年月が経っても廃れることなく全ての人に美しいと思わせるUniversalな美しさ。もう一つはとある時代の一部の人間にのみ美しいと思わせる、Contextに依存するタイプの美しさである。

ポール・ランドは世界中の美しいものについて何が人間に美しいと思わせているのかという要素(例えばピサの斜塔の斜めという要素)を抜き出し、自分の表現に応用していた。そういったことを繰り返し、Universalな美しさと、Contextに依存する美しさを見分ける力をつけ、自分なりの表現方法を体得した。

そういったデザインのメソッドを持っていることが、ポール・ランドの凄い所であり、ポール・ランドらしさであるということがわかった。

以上の授業を受けて、自分なりの手法というものは、自分の経験を自分なりに噛み砕いて、どういう風に応用してゆくかというものであり、単に「僕はデザインをこうやってやろう。」というように、思いつきで出来るものではないという印象を受けた。自分のデザイン手法を客観的に見て、組み立てていくということの重要性を感じた授業になりました。

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